魚料理が2種類も!おばあの究極の長寿メニュー!?小アジの唐揚げと鮭のハラスの塩焼き


魚料理が2種類も!おばあの究極の長寿メニュー!?小アジの唐揚げと鮭のハラスの塩焼き

インスタント味噌汁(あさげ)にお湯を入れるところ

お椀の底にあるのは茶色い味噌と、乾燥した具材…インスタントのみそ汁だ! 独り暮らしのときによくお世話になっていたけど、おばあが食卓に出したことはほとんどない。インスタントラーメンや冷凍餃子を出すことがあるのは、ラーメンも餃子も一からつくることができないから。一方みそ汁は、これまでに半世紀以上つくり続けてきたおばあの得意料理といえる。

インスタント味噌汁(あさげ)にやかんのお湯を入れているところ

それなのに今晩、お湯を注ぐだけですぐできるインスタントのみそ汁を用意した。どういうことなんだ? 料理の品数が少ないので、もう一品足そうと考えた――小アジの唐揚げや鮭のハラスの塩焼きなど、祖母(おばあ)が作った晩ごはん

メニュー
・小アジの唐揚げ
・鮭のハラスの塩焼き
・煮物
骨付き豚バラ、厚揚げ、大根、タケノコ
・レンコンとゴボウの酢漬け
・オクラとみょうがのかつお節和え
・インスタント味噌汁(あさげ)

・サラダ
生:玉ねぎの醤油漬け、トマト、キャベツ 茹で:ブロッコリー、アスパラガス、ほうれん草
・ごはん

――わけではなさそう。単に面倒くさかった、というのも違うだろう。メニューは少ないどころか、いつもより豪勢なのだ。

祖母(おばあ)が作ったトマトを乗せた野菜サラダ

野菜は、おなじみのサラダや、

オクラとみょうがのかつお節和え

オクラとミョウガのかつお節和え、そして、

レンコンとごぼうの酢漬け

レンコンとゴボウの酢漬けも並んでいる。正月の常備菜を、ひと月以上前からつくって出している。さすがに気が早すぎると思うけど、僕は好きなので大歓迎だ。レンコンを口に運ぶと、歯ごたえがパリパリとここちよく、酸味は控えめで、ついもう一切れに箸が伸びる。

骨付き豚バラ肉や大根、厚揚げ、タケノコの煮物

煮物には、厚揚げや大根、タケノコという定番の具材に、珍しく骨付きの豚バラ肉まで加わっている。厚めの脂に甘味があって、続いてごはんをかき込まずにはいられない。煮汁にも脂が溶け、他の具材もさらにおいしくなっている。

山盛りの小アジの唐揚げ

そして、何といっても気になるのは、この山盛りのアジの唐揚げと――

塩焼きの鮭のハラス

鮭のハラスの塩焼きだ。他にもおかずはたくさんあるのに、どうして魚料理が二種類もあるのか? おばあに聞いてみると、近所の人に「釣ってきた小アジを、もらったんや!」とのこと。それなら、山盛りあるアジの唐揚げだけでも、じゅうぶん満足できる。

わざわざ鮭のハラスまで焼くとは…。しかもこれは、僕がいつも次の日の朝と昼に食べるためにつくってもらう、おにぎりの具材だ。それを夕飯に、アジの唐揚げと一緒に出すというのは贅沢でうれしいけど、何かわけでもあるのか?

それに今晩は、普段出さないインスタントのみそ汁まである。
「今日はすごいごちそうやなあ。おかずがいっぱいあって豪華なのに、なんでインスタントのみそ汁まで出したんや?」
短気なおばあに文句をいっていると勘違いされないよう、僕は称賛の気持ちを伝えながら聞いた。するとおばあは、うれしそうな笑顔を浮かべて
「みそ汁は、体にええってテレビでやってたんや」
と答えた。

そうか! その情報をテレビで知ったおばあは急遽、今晩の献立に以前から買い置きしていたインスタントのみそ汁を加えたのだ。褒めると素直に喜んでくれるように、おばあは健康にいいという情報を聞けばすぐに反応する。

そういえば、青魚や鮭、豚肉が健康にいいというのも最近、一緒に晩ごはんを食べながら見たテレビ番組でやっていた。いつも出しているサラダも、テレビの健康情報を取り入れていった結果、6種類もの野菜が使われている。レンコンやゴボウの酢漬けも、健康にいいという話を聞いて出すようになったのに違いない。オクラとミョウガもそうだろう。

つまり今晩の献立は、おばあが知る健康になる食材を集めた〝究極の長寿メニュー”なのだ。しかし、なぜ今日なんだ。健康を意識するようなできごとがあったのか!?

食事中に質問ばかりしていると、おばあに怒られる。お腹も減っているので、ひとまず料理を食べ進める。やがておばあが食べ終わり、食器を持って立ち上がった。すると、
「いたたたたた…」
と腰のあたりを押さえている。
「どうしたんや!?」
僕も席を立ってかけよると、
「大丈夫や、ちょっとぶつけただけや」
おばあは僕の手を振り払った。代わりに僕が食器を手にして、台所に向かう。おばあはこれまで問題のなかった腰を痛めて、健康について考えさせられたのだろう。

流し台に食器を運ぶと、居間のほうから、
「そこの棚に、ココアピーあるやろ! 持ってきてや!」
と大声が聞こえてきた。いわれた通り、後ろの棚に目をやると〝ココアピー”と書かれた袋があった。小皿と一緒に食卓に持って行く。

皿に出したココアピー

ココアピーは名前の通り、ピーナッツを一粒ずつココアでコーティングしたお菓子だった。たしか、ピーナッツもココアも健康にいいという話を、毎晩のようにおばあに付き合って見ているテレビの情報番組でやっていた。でもそれは血管か何かのことだったと思う。ココアピーで腰が治るとは思えない。

ココアピーを摘まむ祖母(おばあ)の手

それでもおばあは次々に、ココアピーを口に運んでいる。あれだけ食べて、まだ甘いものが入るのだから、腰以外は健康なはず。それに顔は穏やかに目じりがさがり、頬はつやつやと輝き、心配ごとなどなさそうな幸せな表情。これならまだまだ長生きしてくれそうだ、と僕もうれしくなってココアピーをつまんだ。

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