続・桜が満開の暖かな日に、また水炊きで体もポカポカって…この前より汗だくやで、おばあ!

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数日前、桜が満開になった暖かな日に、おばあが晩ごはんに出したのはなんと、熱々の水炊きだった。食べると汗が噴き出してきたけど、おばあ特製のダシが効いて味は絶品! 食べ終えるとサウナでととのったような、極上の心地よさが……というのはさすがに言い過ぎで、全身が汗でベタベタになってしまった。

それから数日経ち、さらに気温が上がり、大阪城の桜も満開になって近所の桜はちらほら散りはじめた今日。晩ごはんを食べにおばあの家に行くと、テーブルには――食卓で鍋のフタを取ろうとする祖母(おばあ)
またあの赤い鍋あるやんか、おばあ!

この前よりもっと暑いのに……腹ペコだからちょっと急いで来ただけで、もううっすら汗をかいているのに……また、鍋!? 相変わらず丁寧にフタまでしてあって、熱々なのは確実だ!

驚く僕をよそに――
食卓で鍋のフタを持ち上げる祖母(おばあ)
おばあが何食わぬ顔で、フタに手をかけ持ち上げる。数日前の汗だくになったときの光景と同じだ! ということはやっぱり、鍋の中身は――
鍋に入った白菜とカイワレ大根の水炊き
湯気を立てる汁に浸かった……白菜と、カイワレ大根!? 底のほうをすくってみても、具材はそれだけ。
カイワレ大根と白菜が鍋に入っている
野菜だけだからあっさりしていて、春らしい暖かな日にもぴったり……って、なんで鶏肉どころかシイタケも入ってないんや、おばあ! それに前回は緑の長細い豆苗が入っていたけど、カイワレ大根になっているのは何か意味があるのか? というより、そもそもなんで水炊きなんや!?

理由を聞くと
「お前、この前うまいて言うてたやろ」
とのこと。そう言われると、何も言い返せない。

たしかにこの前の水炊き、かなり熱かったけど、僕は「おいしい、おいしい」とガッついていた。だけどあれは、僕の好きな鶏肉がたっぷり入っていて、白菜や豆苗といった野菜がそのおいしさを引き立てていたからだ。それなのになぜ、鶏肉を外して野菜だけにしたのか……。これなら白菜とカイワレ大根のサラダを湯通ししたのと変わらないのでは……。

とはいえ、お腹が減っているので、熱々の具材を小皿に取り――
白菜とカイワレ大根の水炊きを取り皿に入れて味ぽんに浸しているところ
味ぽんに浸して頬張ると……前回よりも何だかダシが効いていて、しっかりとうま味が感じられる。それでいて野菜だけだからあっさりしていて、バクバクいける!

さらにおかずは鍋以外にも――
トマトなどのサラダと塩鯖を一緒に乗せた晩ごはんのおかず
サラダと塩鯖を一緒にしたワンプレートに――
祖母(おばあ)が作った煮物が皿に乗っている
いつもの煮物や、
パック入りの納豆を混ぜたもの
納豆まであって、
納豆をごはんに乗せた納豆ごはん
鍋に鶏肉なんてなくても食べごたえはじゅうぶん!

結局、気がつけば、
「そんなに食ったんか!」
とおばあに驚かれるほど、かなりの量を平らげていた。流れる汗は心地よく、何か大きなことを成し遂げた達成感が……というのはやっぱり言い過ぎで、とにかく全身がべたついていた。でもそんなことは満腹感でどうでもよくなっていた。