おばあ得意の時短料理『酢豚』ならぬ『酢鶏』が、意外すぎる和の食材追加でさらに絶品に

近ごろおばあが作る献立に、異変が起きている。それは……食卓に並ぶ野菜の量!

いつものサラダは相変わらず、茹でたほうれん草に、キッチンバサミで細かく刻んだピーマン、そして生ブロッコリーという組み合わせ。これだけでも野菜は種類も量もたっぷりで、作る手間もけっこうかかっているはず。

そこへ最近はトマトやキャベツ、ときにはレタスまで加わって、盛りつけられた大きめのカレー皿からこぼれ落ちそうなほど野菜がてんこ盛りだ。

おばあは自分が生野菜をほとんど食べないくせに、手間をいとわず毎晩欠かさず、しかも大量に用意してくれる。そうやって僕のために作ってくれたサラダを毎日食べていると、子どものころは苦手だった野菜の苦味や酸味が、いつの間にか好きになっていた。

だから僕は、毎日のように野菜を「おいしい!」と言いながら、青虫の気分でバリバリむさぼり食っている。どうやらその様子を目にしたおばあが、サービス精神を発揮して、ますます野菜を増量してくれているらしい。

今晩も食卓には――
皿に山盛りのトマトやキャベツほうれん草などの緑黄色野菜のサラダ
大きな皿に野菜が山盛りで、大ぶりに切ったトマトが今にも転げ落ちそう!

さらに今晩は――
トマトやピーマンと一緒に皿に盛ったスパゲティサラダ
おばあがたまに買ってくる、総菜のスパゲティサラダまで一緒に乗っている! しかもこのスパサラ、おばあがオリジナリティを発揮してほうれん草を混ぜ込んだらしい!?

それにしても、食卓に並んでいるおかずは、この豪華な山盛りの野菜のみ!? これは、とってもヘルシー! って、他におかずはないんかい、おばあ!

思わずそうツッコむと、おばあは突然――
食卓に着いて笑っている祖母
肩をすくめて笑い出し、
「おかず、忘れとったわ! 自分で入れてきいや」
と台所を指さした。

言われた通り台所に急ぐと、コンロの上にはフタをしたフライパンが! そのフタを取ると、食欲をそそる甘酸っぱい香りが立ち上り、現れたのは――
フライパンに入っている手作りの酢豚
とろみのある飴色の具材!? これはまさしく、おばあの得意料理、酢豚……ならぬ酢鶏!

酢“豚”じゃないのは、具材に素揚げの豚肉ではなく、総菜屋の鶏の唐揚げを使っているから。おいしさと時短を両立させた、おばあの知恵が詰まった一品だ!

久しぶりの酢鶏を皿によそって、食卓に引き返す。そして早速、酢鶏を食べようとすると――
祖母(おばあ)が作った時短料理の酢鶏
何だか見慣れない細かな具材が混ざっている!? 
高野豆腐を混ぜた酢豚(酢鶏)
箸でつまむと柔らかく、噛むと甘酸っぱいタレがジュワっと染み出してくる。おばあが商店街で見つけてきた、僕の知らない中華の食材だろうか!?

答えの想像もつかないので、
「今日の酢鶏、何入れたん?」
と素直に聞くと、正体はまさかの……
「高野豆腐や!」
とのこと!?

すでに時短の工夫を施した酢鶏に、僕の発想ではとうてい思いつかない和の食材を合わせるとは!? とはいえこの高野豆腐、甘酢餡がたっぷり染み込んだ柔らかな食感がたまらない! 

そして酢鶏の甘酸っぱい濃いめの味は、ごはんはもちろん、山盛りの野菜もどんどんすすんで……最高の組み合わせやんか、おばあ!

メニュー
・酢鶏
 鶏唐揚げ(惣菜)、玉ねぎ、高野豆腐
・サラダ
 生:トマト、キャベツ、ピーマン、ブロッコリー
 茹で:ほうれん草
 スパゲティサラダ(惣菜)
・ごはん

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