そうめんかぼちゃを麺にした自作ラーメン食べくらべ

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おばあも通っていた商店街のスーパーに行くと、見なれない野菜が! 色は鮮やかなレモンのようで、形はラグビーボールみたいな楕円形。表面はツヤツヤでずっしりと重い。

でもそれ以上に気になるのが――

台所に置いたそうめんかぼちゃ(金糸瓜)

値札に書かれた“そうめんかぼちゃ(金糸瓜)”という名前。

かぼちゃなのに、そうめん!?

そういえば、細長い麺みたいになるかぼちゃがあると聞いたことがある。

ちょうどそこに顔見知りの店員さんが通りかかったので、これがそうかと聞いてみると、
「そうですよ。茹でたら中身が麺みたいにほぐれるよ」
さらに、
「名前はそうめんだけど、黄色いので見た目はラーメンの麺に近いかも」
とのこと。

そんな面白いかぼちゃ、買って帰って調理しないわけにはいかない!

おばあだって、はじめての食材でも、気になるものは積極的に買ってきて調理していた。そうして料理のレパートリーを増やしていた。

とはいえおばあでもそうめんかぼちゃなんて、買ってきたことない。だったら僕が、おばあも知らない境地を開拓してやろう。

というわけで、今回の料理に使うのは――

そうめんかぼちゃ(金糸瓜)やキャベツなど、晩ごはんの食材

こんな食材。そして作るメニューはそうめん……ではなく、もっと似ているというラーメンだ!

さらに中華麺も用意して、食べ比べてみる。

ラーメン
【食材】
 そうめんかぼちゃ(金糸瓜)
 TOPVALU生ラーメン極太麺
 シロナ
 キャベツ
 ナス
 ピーマン
 ニンジン
 玉ねぎ
 しめじ
 まいたけ
 玉子
 鶏むね肉
 イワシ
 わかめ
 アボカド
【調味料】
 塩麴(マルコメ「プラス糀 生塩糀」):適量
 白だし(ヤマキ「割烹白だし」):適量
 味噌(ヤマタカみそ「カップ匠御膳 天然醸造みそ」):適量

食材の種類が多いのは、スープは自分で作ってみようと思ったから。とはいえ本格的なラーメンは、今の僕には難易度が高すぎる。それに食材はそのまま具材にするつもりなので、鍋に近いかも。

食材をとにかくたくさん入れれば、いろんな味が出てひとつになって、たぶんおいしくなる……はず! そうならなかったとしても、調味料は塩麹と白だしと味噌という、相性抜群の組み合わせなので、なんとかなる! いや、なんとかなれー! と心に念じて作りはじめる。

そうめんかぼちゃラーメン調理開始

まずはそうめんかぼちゃを――

輪切りにしたそうめんかぼちゃ金糸瓜

輪切りにして、

そうめんかぼちゃ(金糸瓜)を鍋で茹でているところ

10分ほど茹でる。

それを――

茹でたそうめんかぼちゃ(金糸瓜)を水で冷やしているところ

流水で冷やす。そして内側を手でほぐすと、細長い繊維状にどんどんわかれていく。これがほんとに麺みたいだ。

スープのほうは――

マルコメのプラス糀 生塩糀

塩麴、白だしを水に溶かして――

塩麴を入れて調理している鍋

火にかける。
(分量は4食分で水:800ml、塩麴:大さじ3、白だし:大さじ2)

それから、

鍋で煮ているニンジンと玉ねぎ

火の通りにくい根菜を入れて煮て、

野菜を塩こうじで煮ているところ

洗った野菜や、鶏むね肉を追加してからさらに煮て、

野菜やキノコを塩麹で煮ているところ

イワシやキノコ、ワカメを入れてしばらく煮る。

そのあいだにラーメンの麺を茹で、スープのほうに味噌を追加すれば――

そうめんかぼちゃと中華麺をラーメンで食べくらべ

晩ごはんに作った献立、そうめんかぼちゃ(金糸瓜)とラーメンの麺、塩麴の野菜スープ

“そうめんかぼちゃ食べくらべラーメン”のできあがり!

メニュー
・ラーメン!?
・中華麺
・そうめんかぼちゃ

そうめんかぼちゃは、それだけ見たら――

茹でて麺状にした、そうめんかぼちゃ(金糸瓜)

たしかに細くて黄色い麺みたいだ。

箸で持った感じは――

麺状にしたそうめんかぼちゃ(金糸瓜)を箸でつまんでいるところ

さすがに麺というより、同じく野菜のダイコンのツマにも似ている。

そのまま食べると、ダイコンのツマよりやわらく、ほのかな甘みがあって、たしかにかぼちゃの味がする。でもうす味なので、ラーメンのスープでも麺つゆでも相性は悪くなさそう。

そしてスープは――

野菜や魚などを具材にして作った塩麴スープ

ダシを兼ねた具材をいろいろ入れすぎて、もう闇鍋……いや、作った自分がラーメンというからにはラーメンだ!

目をつぶって、ラーメン、ラーメン……と心の中で繰り返しながらスープをひとくちすすると、これはっ! 

ちゃんと味噌ラーメンみたいな味になってる!

とにかくいろいろ入れまくった具材のうま味と味付けが相乗効果を発揮して、謎のうま味が爆発している。見た目は、僕が知っているラーメンとはほど遠いけど、味がよければそれでいい!

そのスープに、そうめんかぼちゃの麺を――

麺状にしたそうめんかぼちゃをスープに浸しているところ

こうして浸してすする。

すると、まさにラーメン! とはさすがに違うけど、カボチャの風味が味噌味のスープと意外とよく合って、これはこれでけっこういける!

それでいて食感は水分多めのシャキシャキで、はじめて食べたこの感じ、本当の麺とは違うけどクセになる。

続いては――

ラーメンの麺を自作のスープに浸しているところ

中華麺を浸してすする。

すると、これだよ、これ! と言いたくなる、まさにラーメンの味。

そうめんかぼちゃと交互に食べると味変になって、これ、もう止まらなくなるやつだ。

おばあがこれを食べたら何点くれるだろう。料理の見た目にもこだわるおばあだったから、食卓に出した段階で「ラーメンとちがう」なんて言われて、食べる前からマイナス評価かもしれない。

でもおばあだって、最終的には「おいしかったらそれでいい」と料理の神髄を語っていた。だからこれを食べたらどんな感想を聞かせてくれるのか気になる。だからいつか、また味わえるようになってほしい。

というわけで、この“そうめんかぼちゃ食べくらべラーメン”も、おばあに食べさせたい新メニューに決定だ。

ラーメンの麺を自作のスープに浸しているところ