僕は気づいてしまった。おばあの料理を思い出して、別々に作った二つのメニュー。その二つの“いいとこどり”をして合体させたら、まちがいなく絶品の一皿なるということを!
その二つのメニューというのは――
和風の味付けの“豚スペアリブの炊いたん”。
そして、マ・マーのミートソースをアレンジした――
“サンマとセロリのミートソースパスタ”。
気づいてしまったら、もう、やるしかない! というわけで、さっそく――
食材を買ってきた。これをどうするのかというと、そう!
豚スペアリブを――
マ・マーのミートソースで煮るのだ!
ほかの具材は――
最近、和風の煮込み料理でも、よく使っているセロリ。これは“トマトの果肉たっぷり”のミートソースにもぴったりのはず。さらに栄養豊富なケールの葉や白菜、根菜類、シイタケなど、安くなっていた食材を直感で選んで買ってきた。
アレンジ料理、調理開始!
まずは――
玉ねぎとニンジン、それから豚スペアリブを、鍋に入れて火にかける。
これにフタをしてしばらく煮て――
セロリの茎の部分や白菜、ショウガなど、煮崩れしにくい野菜を煮る。
それから――
セロリの葉やケール、シイタケなどを追加し――
ここで投入、味の決め手のマ・マーのミートソース。
ひとパックで二食ぶん入っているけど、水を入れて食材を煮込んでいるので、味がうすまっていそうでちょっと心配。そこで――
隠し味に味噌を加える。入れるタイミングは、味噌汁と同じく火を止めてから。
味がうすいとき、醤油は入れすぎるとすぐに塩辛くなるけど、味噌の塩味はもう少しマイルドでうま味も増すので、鍋で煮る料理は、和でも洋でも味噌を入れておけばだいたいなんでもおいしくなる。
味噌がとけて味がなじんだら完成だ!
メニュー
・豚スペアリブのマ・マーのミートソース煮込み
・納豆
・ごはん(もち麦4割)
それにしても、トマトたっぷりのミートソースの香りが――
皿から立ちのぼって、もう、待ちきれない!
まずは、
ミートソース煮込みの――
豚スペアリブから、いただきます!
かじると弾力のある歯ごたえ。圧力鍋で煮た、ほろほろとくずれるやわらかいスペアリブもいいけど、“肉を喰らっている !”感がある固めの食感もたまらない。でも脂身はやわらかく、トマトの酸味と甘みが効いたミートソースがからんで、肉のおいしさをひきたてる~!
想像したとおり……いや、それ以上に、豚のスペアリブとマ・マーのミートソース、相性抜群だ!
セロリやニンジン、シイタケといった脇役たちも、ごろごろとひしめいて飽きさせない。
それにしても、この味、洋風だけど猛烈にごはんが欲しくなる。
だったら、これもう、ごはんにのせて――
こうしてやる!
もう一品欲しいと思って用意した納豆も、勢いあまって一緒にのせたけど……ミートソース味の納豆とごはんを思い切ってほおばると、やっぱり! このトマト味、納豆とごはんにもぴったり合う!
介護施設にいるおばあも、僕が作ったものを食べられるようになったら、きっとこれを気に入って……って、おばあは納豆が嫌いだった。
以前、僕がカレーに納豆をのっけたとき――
「気色悪い」
なんて言われてしまった。
でもまた、今回の“納豆ミートソース煮込み丼”を僕が食べているところを見て、同じことを言ってほしい。それくらい体力が回復して、元気になってもらいたい。
そうだ。また明日、クリスマスイブにおばあのところに行くから、この写真を見せてツッコんでもらおう! プレゼントは、部屋のデコレーションだけど、気に入ってくれるだろうか。