近所で90年続く福祉施設でお世話になりはじめて、おばあの体調はよく、笑顔も増えた。
施設では看護師も常駐し、パーキンソン病の対応もばっちり。職員はみんなよく気にかけて見守ってくれるし、お風呂もトイレも、おばあは家にいるときより格段に楽になったと思う。
食事も家ではじゅうぶんとれなくなり、寝ていることが多かった。それが今では栄養状態がよくなり、体力が戻ってきたようで、起きている時間が長くなった。
今ならプレゼントを持って行くと、笑顔を見せてくれそう! なぜなら、今日は敬老の日!
これまで“おばあめし”を作ってくれたことへの感謝と、これから穏やかに暮らしてほしいという願いを込めて、おばあがよろこぶものをプレゼントしたい!
だけど施設が用意したもの以外はまだ食べられないので、
これまで↓のように、おばあの大好きなスイーツはあげられない。
花も好きだけど、置く場所と水替えの手間がいる生花はやめたほうがよさそう。
というわけで、持って行ったのは、紙と布で手作りした花。僕がプリザーブドフラワーを買おうとしていたら、遠方に住む妹が作って送ってくれた。
というのも、僕の妹は手先が器用でーー
おばあが使っていたバッグは”妹作”のオーダーメイドだった。
要望した以上のデザインや機能に仕上がっているらしく、
「売ってるのよりええ」
とおばあは長年、愛用していた。
ちなみに妹は二人いて、今回の花やバッグは上の妹が作った。下の妹は絵が得意で、このサイト『おばあめし』のトップの文字とイラストは、チョークアートで描いてくれたものだ。
好みを知っている妹が作ったものなら、花もおばあは気に入ってくれるはず!
そう期待しながら、おばあに会いに行くと・・・・・・今日に限って、ぐっすり寝てるやんか、おばあ!
とはいえ、寝顔は穏やかで血色もいい。ゆっくり休んで、きっとまたすぐに笑顔を見せてくれる。
寝顔を勝手に撮ると怒られそうなのでーー
写したのは花だけ。
軽いのでこうして、ベッドのすぐ横の壁にかけておいた。
おばあが目覚めたら、きっとよろこんでくれると思う。
何でも食べられるようになったら、好物のケーキを持っていこう。そして、もう少し涼しくなったら、また公園連れて行くで、おばあ!